RAIDについて ~RAID0、1~

NASの検証を行う前にRAIDについて触れておきます。
RAIDは、Redundant Arrays of Inexpensive Disks
Google先生に訳してもらうと「安価なディスクの冗長アレイ」となります。
要するにHDDを多重化することです。複数のHDDをあたかも一つのHDDとして取り扱うことが可能になります。

 RAIDには、色々な種類があってアクセス速度を早くする目的や耐障害性を目的にしたもの、その両方を目的にしたものがあります。考えられた当初はRAID0~5でしたが、現在は0,1,5,6や10などが使用されています。

  • RAID0(ストライピング):高速化
  • RAID1(ミラーリング):耐障害性
  • RAID5(分散データ・ガーディング):高速化+耐障害性
  • RAID6(分散データ・ガーディング):高速化+耐障害性
  • RAID10(ストライピング+ミラーリング) :高速化+耐障害性

◆RAID0
 複数のHDDをあたかも一つのHDDとして扱います。
最低2台からで、容量は2台であればHDD1+HDD2=合計HDD容量となります。また書き込み時に分散してそれぞれのHDDに書き込みや読み込みを行うためアクセス速度の高速化が図れます。
一見良さそうに思えますがデータが分散して書き込みされるため1台のHDDに障害があった場合、全てのデータが破損します。

下記の図はあくまでもイメージですが三角のデータがあったとします。三角の情報を2つのHDDに分散して書き込みます。
分散したデータを書き込むのはそれぞれの物理HDDに同時に行われるため書き込み及び読み込みの速度が高速化されます。

では、1台のHDDが故障した場合どうなるでしょうか。
下図では下側のHDDに障害があったとした場合です。
読み込みを行おうとしても三角形の半分しかないので元に戻すことができずデータが壊れます。

データは壊れてもいいからとにかく速度が欲しい!時に有効でしょうか。
小さい容量のHDDしかなく一時的に大きな容量が欲しい!などでしょうかね。
NASなど購入した場合、初期値でRAID0になっている機種もありますのでデータ保護を目的で導入される方は、必ずRAID方式を変更してから使い始めてください。RAIDを変更するとHDD内容は全て失われます。

◆RAID1
 複数のHDDに同じデータを記録します。
最低2台からで、何台HDDがあっても容量はHDD1台分です。
動作時は、常に複製を作っているだけなので高速化が目的ではなく耐障害性を求める方式になります。
 複数のHDDに同じデータが書き込まれますので1台のHDDが壊れてもデータは守られます。
HDD単体でも中のデータを見れる場合も多く安価に冗長化を行うことが可能になります。

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